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いよいよこの日がやってきてしまった。アイドル武藤十夢の最後の日。十夢ちゃんがAKB48を卒業する日です。仕事は定時に終われば余裕を持って秋葉原へ到着できる。定時にさえ終われば…ですが定時の時間にアポイントをいれてしまったので導入部分だけは私が担当して、残りは同僚にお願いした。早く帰んなきゃいけない理由は言えないけど(今の職場ではオタバレしてないのですよ)ありがとうございます…!

おかげでチケット発券時間には十分余裕を持ってAKB48劇場に到着できた。発券してから晩ごはんを食べに外に出るか、でも微妙に時間ないしそもそも胸いっぱいでお腹減らないし…と思ってたら韓国のお友達にあったので劇場の外には出ず一緒に過ごした。その子のおかげでずっと相互フォローしてたかわいいツイート書く人だなと思ってた人にもはじめましてができた。うれしい。

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AKB48劇場にある十夢ちゃんの卒業祝いのスタンドフラワーは淡い色のお花がたくさんあってとても綺麗だった。十夢ちゃんにとても似合う。劇場に行くと入場順が気になるところではあるけど、卒業コンサートでは最前列で、なおかつ狭き門であっただろうこの卒業公演に当選する事ができただけで十分ありがたいから、もう多くは望んでなかった。前回の劇場公演は一番最後の入場(優勝)だったからそれ以下にはなりようもないし。いつも入場ビンゴのときはドキドキハラハラしているけど、今日はそこまでではなかった。そしたら無欲の勝利というやつなのか5順目か6巡目をゲットできて(わりといい順番)、上手二列目に座れた。ギリギリ柱が邪魔にならず全体を見渡せ、そしてお立ち台がすぐなのでメンバーをすぐ近くで見れるいい位置。なによりこの場所は、十夢ちゃんの生誕祭公演にはじめて入場できたときの位置にとても近い。多分同じ縦並びで一個後ろの席だと思う(その時は最前列だった)。思い出深い場所で、劇場公演最後の十夢ちゃんを見れる。最高だな…

アイドル最終日の十夢ちゃんは、幕が開くといつもに増して菩薩のような表情で、劇場の座席全体をゆっくりと、じっくりと眺めていて、時折涙堪えているようにも見えた。でも終始笑顔で、最後の舞台を心から楽しんでいた。十夢ちゃんはAKB48に12年間在籍した。その間に私は何度十夢ちゃんがいる劇場公演を見に行けたんだろう。はじめて見たのは彼女がまだ研究生の頃、チームAで指原のアンダーで出場してたときだ。その次はもうチームKに昇格してからかな?いつ見ても、何度見ても十夢ちゃんは劇場で踊って歌うことの楽しさを全身で表現しているようだった。ぴょんぴょんと跳ね回ったり、大きく腕を振ったり、独特なツーステップや打点の高いジャンプ…シャープな曲ではドSで冷徹な表情もとても美しかった。私は劇場の十夢ちゃんがとても好きだ。アイドルやっているといろんな仕事がある、テレビ出たり、握手会もある。十夢ちゃんのたくさんあるお仕事の中で、私は劇場の十夢ちゃんが一番好きだ。握手会行けなくても劇場入れたらいいやとも思ってた。AKB48劇場で楽しそうに踊る十夢ちゃんを見るのがとにかく好きだった。

十夢ちゃんってなぜか運営に干されがちだったし、そもそもAKB48って努力が必ずしも報われるような場所じゃなかった。あとAKB48はきな臭いことが多くて、そのたんびにもAKBファンを続けなきゃいけないのが辛くて、推しが人質に取られているような気分にもなっていた。こんなんだったら早く卒業したらいいのにと思ったことも何度もあった。だから卒業と聞いたときにさみしい気持ちはあったものの、やっと!の気持ちもあった。このタイミングはこれからの芸能生活、将来のためにはちょうどいい時期だし、肩書がなくても十分活躍できそうだし、とにかくそれがとても楽しみだと思っていた。でも…でも劇場で十夢ちゃんが見れなくなるのはやっぱりさみしい。今日、十夢ちゃんを見ながらおめでとうって気持ちとさみしいって気持ちでわんわん涙が出た。ここまでさみしいって感じるとは思ってもいなかった。本当に劇場での十夢ちゃんは素晴らしく、それがもう見れなくなるのか…と今更ながらも実感がわいてきた。

でも私が泣いてても、そして周りのメンバーが泣いても、十夢ちゃん自身はひたすら笑顔で、ずっと楽しそうで、やりきった!って充実感が体から溢れ出ていた。悔いはない、完全燃焼。その清々しさが眩しい。かっこいいよ、十夢ちゃん。最高だよ、十夢ちゃん。

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私がようやく卒業の実感がわいた頃、卒業公演は終わった。さようなら、AKB48武藤十夢さん。そして私は2011年から長き間応援し続けたAKB48から離れるのだ。劇場公演は機会があったらまた見に行きたいとも思うけど、誰かを優子や十夢ちゃんみたいに推すことは多分もうないし、今までの熱量でAKB自体を推すことももうないと思う。ふらふらと劇場をあとにして帰路についた。